春。
卒業、卒団。
入学、入団。
出会いと別れの季節。
今年社会人になるOBコーチのTI君の話をしたい。
息子が4年生の頃、彼は突然やってきた。
学童野球チームのOBで大学生だった彼は、
OBコーチとしてチームに加入した。
とても自然に。
正直、20歳そこそこの若い子が、
毎週のように小汚い小学生相手に野球を教えるなんて、
そのうち、来なくなるだろう、なんて思ってた。
遊び盛りの大学生なのだから、
週末の過ごし方は色々あるだろう。
彼女と出かけたり、
友達と遊んだり、
色々あるハズだ。
しかし、彼は毎週のように小学校の校庭に来た。
そして、我々父コーチと同じようにグラウンド整備して
子供たちのためにバッピをやったり、
ボール拾いをしたりした。
子供たちも彼に懐いていた。
私は将来学校の先生にでもなるのかな、
そのための現場実習なのかな、とさえ思った。
息子が卒団するまで、いやしてからも彼はチームに残っていた。
もちろん、ボランティアだ。
彼に強制もしていない。
彼は春に大学を卒業して、
あるメーカーに勤めることになった。
勤務先は遠く西の方。
おそらく、4月からは学童野球チームに来ることはできない。
メーカーに就職したのは知っていたけれど、
勤務先が遠くなるのは知らなかった。
たまたま息子の卒業式の日に知った。
野球はひとりではできない。
9人居ればできるものでもない。
多くの人の協力があって、スポーツはできる。
子供たちにはわかってほしい。
TI君のような先輩の存在は当たり前ではないことを。
いつか息子が後輩たちのために何かできたらいいな、と思います。
TI君。
ありがとう。
感謝しかない。
新天地でもがんばって。
応援してます。